対向車に衝突されて大破した大型トラックのドライブレコーダーが、事故の瞬間を捉えていた。
事故が起きたのは3月27日。茨城・常陸太田市で、緩やかなカーブを下っていた大型トラックが対向車線のトラックとすれ違った次の瞬間、対向車線のトラックの後ろを走っていた車がセンターラインを越えてきて、大型トラックと衝突。大型トラックは、対向車線側の田んぼ近くのわら置き場に突っ込んでしまった。
一方、センターラインを超えた乗用車は、両車線にまたがる形で止まっていた。辺りには、車の部品がいくつも散らばっていた。
当時の状況について、大型トラックの運転手は、「急に現れた感じですよね。突然『あ、ああ』という感じで対向車線飛び出してきて、全く予想もできなかった」と話した。
あらためてドライブレコーダーの映像を見てみると、約200メートル離れた場所から前方を見ても、対向車線にはトラックだけで、後ろの乗用車は見えない。そして、乗用車が見えた時には、すでにセンターラインを越えてきていて、姿が見えてから約2秒後には衝突していた。
事故に遭ったトラック運転手は、「事故に遭った瞬間、ほとんど記憶がないんですけど、『ああ、もう死んだな』って思いましたね。気付いたらもう横転というか、半分横転してて」と当時を振り返る。
トラックは廃車状態で、運転席や助手席のドアが開かず、なんとかドアを蹴っ飛ばして外に出ることができたという。この事故で、運転手の男性は打撲や頭を切るなどの軽傷を負った。
積んでいた荷物はコメで、周りにも散乱し、被害額は合わせて3000万円にのぼるという。
現場となった道路は、片付けなどで一時通行止めとなり、渋滞も発生した。
トラックは、これまでさまざまな場所にものを届けてきた、まさに相棒。事故で変わり果てた姿になり、運転手の男性は「北は青森から南は九州までずっと走ってた車なので、もうこれが最後の車だろうなという気持ちで乗ってたので、やっぱり思い入れは強いです。本当にショックでしかなかったですね」と話した。
警察は、事故の原因について調べている。
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