自転車事故

自転車の“逆走”「危ないと思ったこと何回かある」 死者相次ぐ 警察は「赤切符」で取り締まり強化

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福岡県内では、自転車の事故が相次いでいて、29日までですでに5人が死亡しています。4月末までに起きた自転車事故1000件のうち、約2割で「脇見」「一時不停止」などの違反がありました。実際に街中でどんな運転が行われているのか、その実態と事故を防ぐための取り組みを取材しました。

◆「危険分かった……もうやめる」事故再現で高校生
先週、福岡市博多区の高校で開かれた自転車の安全教室。プロのスタントマンが、実際に起きやすい事故を再現しました。

「自転車は車両なので、左側走行しなければなりません。ですが右側を走っていました。これは逆走という違反行為になります」

生徒たちは、事故の恐ろしさや自転車を運転する時のルールなどを改めて学びました。

高校3年生「左側通行を意識できていなかったのかなと思います。危険さがわかりました、もうやめます」「自転車は加害者にも被害者にもなるので加害者・被害者にならないように、日ごろから気を付けて行動していきたいです」

◆「一方通行? 知らなかった」
福岡県内では2023年に入って自転車の事故による死傷者が増加していて、4月末までのけが人は約1000人。29日までの死者は5人にのぼっています。

RKB野島裕輝「こちらの道路ですが、一方通行の標識があり、ここから300メートルにわたって一方通行となっています」

JR博多駅から数百メートルほど離れたこちらの道路。「逆走する自転車が多く、何度も危険な目にあった」という情報がRKBに寄せられました。交通量が多い朝の通勤時間帯に取材してみると、実際に逆走する自転車が多く見られました。

RKB野島裕輝「また逆走する自転車がきました。しかも左側ではなく右側を走行しています」

午前7時半ごろからの約1時間に、30台以上もの自転車が一方通行の道路を逆走。もう一歩で歩行者とぶつかりそうになる場面が何度も確認されました。

街の人「(逆走する自転車が来ても)『来た、避けよう』という感じなので、一方通行なんですね、知らなかったです」「(逆走する自転車が)けっこういます。『危ない』と思ったことも何回かありますね」「かすったことありますよ。2、3回くらいあると思います」

◆自転車でも「赤切符」で罰金
自転車事故を防ぐため、福岡県警では5月から取り締まりを強化。その取り組みのひとつが、「赤切符」の積極的な交付です。「赤切符」は酒酔い運転などの悪質な違反や、何度も警告に従わない場合に交付されるもので、交付されると罰金などが科されます。しかし、5月からこれまで警告にとどめていた違反についても「赤切符」の対象として検挙しています。30日、通勤通学の時間帯に福岡市中央区で行われた取り締まりでも自転車運転の違反者が相次ぎました。約1時間に、警察官の警告に従わず信号を無視した2人を検挙。一方通行を逆走したり、傘を差しながら運転していた15人にも切符を交付して警告したということです。

福岡中央警察署 城戸善宗交通第一課長「現時点で自転車の利用者による死亡事故が5件発生していて、前年比プラス4件となっているので、まずはそれを抑止したい。すべての自転車利用者に、ルール・マナーを徹底してもらいたい」

また、4月から着用が努力義務となったヘルメットについても、着用している人はほとんど見られませんでした。悲惨な事故を防ぐために、自転車の正しい運転についていま一度考える必要があります。

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