電車事故

追悼の警笛を鳴らし福知山線脱線事故現場を通過する快速電車(2019/4/25)【事故から14年】

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【追悼列車】2005年4月25日午前9時18分頃、福知山線(JR宝塚線)の塚口~尼崎間の急カーブで快速電車が速度超過により脱線転覆した空前の大事故。尼崎脱線事故とも称されるこの事故では107名(乗客106名と運転士)の尊い命が失われ、重軽傷者500名を超す大惨事となりました。現在も怪我による肉体的な後遺症のみならず、PTSDなど精神的な後遺症で苦しむ人が大勢いらっしゃると報じられています。この映像は、2005年4月25日に脱線事故が起きた列車(宝塚9:03発同志社前行き、列車番号5418M、207系7両編成)とほぼ同じ時刻に現場を通過する快速電車(新三田8:41発同志社前行き、列車番号5442M、207系7両編成)に乗車し撮影したものです。

事故の主要な原因としては、各方面で報じられているように、長年JR西日本に君臨した井手正敬社長のワンマン経営の下で行われていた非人道的ともいえる過酷な日勤教育の存在が取りざたされています。加えて、私たち鉄道利用者を含む日本社会全体がゆとりを失い、列車の少々の遅延にさえシビアになり、それが鉄道会社にプレッシャーとなっていたことも一因だと思います。

一方、映像の中にも書いておりますが、この事故をめぐっては、事故で亡くなった運転士について、JR西日本の日勤教育の被害者であるという声が強くある一方、犠牲者や被害者や遺族にとっては運転ミスにより事故を起こした加害者でもあります。手前の駅でオーバーランを起こし、列車の後退を要したことで運行に遅延が生じたことで、懲罰的な日勤教育を恐れ、精神的に動揺したことが事故の一因になったものとみられます。実際、伊丹~事故現場の間で、車掌にオーバーランのことを見逃してもらえないか(まけてくれへんか?)と相談していたことも明らかになっています。亡くなった方を悪くいうつもりは毛頭ありませんが、運転士の資質にも問題があったのだろうとは思います。タラレバを言っても仕方ないのですが、人格を追い込むような非常識な日勤教育がなかったら、この運転士がこのような大事故を起こしてしまうことはなかったのではないかとも思います。

現在のJR西日本は「人間はミスをするもの」という前提に立った上での安全への取り組みを次々と実践しています。2021年4月25日で事故から16年となりますが、この事故を知らない人も増えているようです。事故を風化させてはならないという人もいらっしゃれば、早く忘れたいという人もいらっしゃるようです。私自身もこういう映像を撮影し公開を続けていていいのだろうかという思いがあり自問自答しております。

この映像を撮影した2019年4月25日、事故現場となったマンションの跡地に建てられた慰霊の場「祈りの杜」では慰霊式が開かれました。祈りの杜のそばを通過する9時16分、先頭車両の乗務員室に添乗したJR西日本の幹部社員2名が敬礼するとともに警笛を鳴らし犠牲者や遺族に哀悼の意を表しました。また、車掌が事故のお詫びとともに、JR西日本の安全への取り組みについて車内放送にて説明し決意を表していました。

この映像を撮影した1年後の2020年4月25日は、事故から15年となる日でしたが、折からの新型ウイルスの感染拡大に伴い、事故現場に建つ祈りの杜での慰霊式は中止となりました。2021年は式典の開催が決定しており、オンライン中継(ライブ中継)が行われるようです。私も静かに哀悼の意を捧げたいと思っております。

※この動画は、当方が運営する別チャンネルの抜本的な構成見直しに伴い、再編集を施したうえで当チャンネルにて公開したものです。

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#福知山線脱線事故

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