自転車事故

あとを絶たない高齢ドライバーの事故 高齢者の運転免許事情とは

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概要欄

■指導員
「(スピードが)早いので、ゆっくり。」

■山木ディレクター
「S字カーブですが、脱輪してしまいましたね。」

■指導役
「(車の)前が、ぶつかります。」

高齢ドライバーによる事故があとを絶ちません。福岡県内では、ことし1月から4月末までに、高齢ドライバーの事故が1517件発生し、去年の同じ時期より、116件増加しています。

■副島さん
「免許証よ、さらば。」

5月16日、福岡県志免町の自動車教習所で行われていたのは、高齢者を対象とした運転講習会です。

実技の講習では、スムーズなハンドル操作や、十分な安全確認をしているか、チェックされていました。

福岡市博多区に住む70歳の男性が、クランクに入ろうとします。

■運転手
「あ!これはいかん。」

脱輪してしまいました。

■指導員
「ぶつかります。前がぶつかります。」

曲がりきれず、ぶつかりそうになります。さらに、視界の悪い交差点でも、危険な運転がありました。

■指導員
「早いので、ゆっくり。」

ほとんど減速せずに交差点に入ってしまいます。出合い頭の事故につながりかねません。

【■声かけ】
講習を終えた男性に聞きました。

■男性
「日ごろ難しい道路を走っていませんので、近所に買い物に行くくらいだから、まだ免許の返納はしなくてもいいと思います。自分では。」

福岡県内の免許返納者の数は、東京都の池袋で暴走事故が起きた2019年に増加しましたが、その後は減少しています。

■82歳
「(妻を)病院に連れて行ったりとかするじゃないですか。返納する気はまだない。」

■81歳
「買い物でも何でも車がないと。危ないなと思った時に、免許を返そうかなと。」

免許を返納することをためらう人が多いようです。

■自動車メーカー担当者
「こちらが超音波のセンサーになっていて、前に障害物があると検知するような機能になっています。」

返納にかわる選択肢として1年前に導入されたのが、『サポートカー限定』の免許です。衝突の被害を軽減する機能などを備えた車の運転に限定されます。

サポートカー以外の車を運転した場合は、刑罰の対象となるため、新たにサポートカーを購入する必要があります。しかし、免許の取得者は、福岡県内でたった1人で、制度は普及していません。

免許を返納した人は、どのように生活しているのでしょうか。福岡県築上町で1人暮らしをする副島貞夫さん(87)は、去年10月に運転免許を返納しました。

■運転免許を返納した副島貞夫さん
「やっと自転車に慣れて、最初のころは、情けなかったけれど。車の便利さには。」

この日、副島さんが、自転車で向かったのは、自宅から約2キロ離れた体育館です。週に1回、卓球クラブに通っています。

■副島さん
「1人家におるとつまらん。ここに来ると笑顔が出る。みんなでワイワイ言って。」

副島さんは、去年の夏に脳卒中で入院しました。娘から説得を受けた副島さんは、免許を返納することにしました。

■副島さんの娘
「いまから免許の返納にいきます。ひと言どうぞ。」

■副島さん
「免許証よ、さらば。」

いまは自転車やタクシーを利用して生活をしている副島さんは、免許を返納してよかったと実感しています。

■副島さん
「車の事故がまずない、とんでもない事故がない。タクシーで大変だろうと言うけれど、ものすごくお金のいる生活になると思っているけれど、逆です。高齢者の事故というのは、ある家族を台無しにするわけですから、それを無視してしまうというのは、考えないかんですね、高齢者は。」

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