道路交通法の改正に伴って1日から、自転車に乗る際のヘルメットの着用がすべての人を対象に努力義務になりました。急きょヘルメットを購入する人もいるなか、街ではどれくらいの人がヘルメットを着用しているのでしょうか。
■自転車ヘルメット着用努力義務 初日の様子は
警察官:「きょうから安全のために自転車でヘルメットをかぶりましょう、ということになっています。購入できる時があったらヘルメットかぶって安全運転よろしくお願いします」
警視庁が呼び掛ける、自転車の新ルール。まだ十分に周知されていないようです。
子ども:「ママ…」
母親:「ママも『ヘルメットかぶって下さい』って」
道路交通法の一部が改正され、1日から、自転車に乗る人すべてに対してヘルメット着用が「努力義務」になりました。「努力義務」とは「ヘルメットを着用するよう努めなくてはならない」ということで、罰則はありません。取材中、ヘルメットを着用している人を発見。
きょうから着用する人:「(Q.ヘルメットはいつから)きょう初めて着けた」「(Q.着用のきっかけは)後ろから車が来た時に怖いと前から思っていたが、一応努力義務ということで。ヘルメットかぶると髪の毛がぺたんこになるのが…。駅まで行くのに自転車で2、3分だがそれもかぶらないといけないと思うと…」
■“ノーヘル”で致死率2.3倍 衝撃17倍
ヘルメット着用の重要な役割は、自転車の死亡事故を防ぐことです。去年、東京都内で起きた人身事故のうち、自転車が絡む事故はほぼ半数を占めています。自転車に乗っていて死亡した30人全員がヘルメットを着用していませんでした。
警察官:「自転車の交通死亡事故で7割が頭のけが」
配達員:「仕事なので怖い」
ヘルメットなしの場合、致死率は約2.3倍高くなるといいます。自転車同士の衝突事故。実験では、3人乗りの自転車がバランスを崩し、側頭部が地面に叩き付けられます。衝撃の数値は、「ヘルメット着用時」に比べて「ヘルメットなし」は実に17倍に及ぶケースも。
■ヘルメット在庫不足 購入に自治体補助も
都内の自転車店では慌ててヘルメットを購入する人が増えています。ルール変更を受け、大人用ヘルメットの売れ行きが例年の3倍ほどに急増。7割が高齢者だといいます。
自転車通勤の人:「30分くらいしか自転車で通勤しないが、危険な所を通るのでどうしてもかぶりたい」
「野球のヘルメット」のようなデザインを探している男性。ただ、在庫が不足しています。
自転車通勤の人:「2、3カ月待たなければないでしょう」
店員:「在庫あれば2週間くらいで届くが、今注文する人が非常に多いので」
購入費用を自治体が補助する動きも広がっています。東京・江東区では、基準を満たした自転車用ヘルメットを買った区民に、1個あたり最大2000円を助成しています。
江東区民(30代):「助成の知らせが来てから具体的にどこで買おうか考える」
自転車のヘルメット着用は今後、定着していくのでしょうか。
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