身近な交通トラブルを巡る恐怖体験をカメラが記録していました。
女性が運転していた車の窓ガラスをたたき、威嚇する男性。
その後、自分の車に戻ったかと思いきや、今度は助手席側に回り、女性を怒鳴りつけます。
男性:
お前さ、車寄せたよな、俺に。
女性:
たたかないでくれます?
男性:
車寄せたよね。なんでそういう嫌がらせするわけ?
女性:
いや後ろ行ってほしいと言ったんです。
男性:
なんでわざわざ前に出るの?
女性:
だから、声が聞こえなかったからです。後ろそっち少し行ってくれれば、私(脇道に)行きますよって。
男性:
行きますよって、当たり前じゃねえか。
トラブルの原因は、狭い道路での対向車とのすれ違い。
現場は、一面に広がった田んぼの脇を走る埼玉県の農道のY字路でした。
現場の道幅はとても狭く、車は1台ほどしか通れない印象です。
女性の車が進もうとした右前方の道路から男性が運転する車が迫り、鉢合わせる形になったのです。
車の窓をたたかれた女性:
「私がどきますから少し後ろに下がってくれませんか?」と言っても、「どけよ!!」の大声で叫ぶ一点張りでした。非常に怖かった。
道路は道幅が狭く、車1台が通るのがやっとです。
男性:
ちょっと、痛いんだけど手が。下げてくれる?抜けないんだけど。
女性:
じゃあ抜いてください。
男性:
じゃあバックしてくれるのね。
女性:
しますします。
男性が走り去ると、女性はすぐに警察に通報。
出頭した男性から謝罪を受けたといいます。
「イット!」の取材に対し、男性は「ガラスをたたいたのは事実だし、申し訳ないことをしたと反省している」と話しています。
恐怖の交通トラブルは、何がきっかけで起きたのでしょうか。
車の窓をたたかれた女性:
私がなんとかして切り返しをしようとしたところ、相手の車側に前に進んだのを相手は「詰められた」と勘違いして、逆上して車を降りてきたので、そのときに動画を回した。
通勤でいつもこの道を通っているという女性。
この場所は、地元住民も「乗用車だと難しい、すれ違いが。かなり難しい」「ここね通るんです“抜け道”みたいに。結構車が入ってきますね」などと話す、地元でも知られる“すれ違いの難所”でした。
通報を受けて警察が調べたところ、ナンバーから、男性が乗っていたのは社用車で、勤務中にトラブルを起こしていたことがわかりました。
車の窓をたたかれた女性:
仕事中によく人の(車の)窓ガラスをたたけるなって。助手席側の窓ガラスが壊れて開かない状態。
男性は、どのような責任を問われる可能性があるのでしょうか。
交通事故鑑定人の中島博史さんは、「窓をたたきながら怒鳴りつける行為は暴行と見なされる可能性がある。(車の)窓ガラスの開閉に支障をきたすようになれば器物損壊になるので、損害賠償の対象になる」と話します。
狭い道路でのすれ違いをめぐって起きた、対向車の運転手との交通トラブル。
回避するコツは、接近する前に早めの意思表示をすることだといいます。
交通事故鑑定人・中島博史氏:
三差路の手前で待つべき。(その上で)ウインカーで自分がどちらへ進みたいか意思表示すれば、そこですれ違うべきなのか、回避せず待てば曲がれるか確認できる。
勤務中に起こした交通トラブルについて、男性は「イット!」の取材に対し、「示談金の支払いも含めて、会社と今後の対応を検討している」としています。
FNNプライムオンライン
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