「イット!」に寄せられたドライブレコーダー映像。
千葉県の住宅街でごみ収集をしていた作業車が、下り坂にあるごみステーションの前で停止した次の瞬間、止まったはずの収集車が動き出し、ブロック塀に衝突。
部品が飛び、土煙が舞います。
一体何が起きたのでしょうか。
内部のカメラに記録されていたのは、車を止めたあとに降りるドライバーと同乗者の姿。
ところが、ドライバーが扉を閉めた瞬間、なぜか車が動き出しているのが確認できます。
ドライバーは慌てて追いかけますが、収集車はどんどん加速。
ドライバーは塀と車に挟まれる形で倒れ、車は塀に衝突しました。
収集車を運転していたドライバーは…。
事故に遭った清掃会社のドライバー:
車に戻って、サイドブレーキを引いている状態だから何もできなくて。そのまま壁にぶつかった感じです。
停車とほぼ同時にサイドブレーキをかけたにもかかわらず、収集車は走り出し、なすすべなく衝突。
事故に遭った清掃会社のドライバー:
壁に当たってくれたからよかったですけど、道路まで行ったら歩行者にも他の車にも当たるから、心臓はずっとバクバクでした。
車は3年前に買ったばかりで、電子制御のパーキングブレーキを搭載。
無人の車内には「ピピッ!ピピッ!」と警告音が鳴り響いていました。
その後、メーカー立ち会いのもとの調査で判明したことは…。
事故に遭った清掃会社の運行管理者:
サイドブレーキが上がった状態でトラックは止まったままになってまして、結局原因を調査していく中で、電動ブレーキのワイヤーが切れたことによって、車が勝手に進んでしまったというお答えでした。
車を止めるはずのワイヤーが切れたことでブレーキが利かない状態になり、坂道を下るように動き出してしまったのではないかということです。
メーカー側は「イット!」の取材に対し「弊社の立ち会い検証結果で、電動パーキングブレーキのワイヤーが切れていたことは確認しております。原因については調査中です。弊社で確認したドライブレコーダー動画では、パーキングブレーキレバー付近が映っていないために、その操作(使用)については明確な判断はできておりません。引き続き調査を進め、速やかに適切な対応をいたします」と回答しています。
安全の頼みの綱となるサイドブレーキについて、交通事故鑑定人の中島博史さんは注意を呼びかけます。
交通事故鑑定人・中島博史さん:
サイドブレーキをかけるときには車が完全に停止してからかけるということを想定していますので、ワイヤーを使ったタイプのサイドブレーキの場合は、そのワイヤーが伸びてきたりしてくる。日常的なメンテナンス等の問題になってきます。
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