7月、名古屋市緑区の横断歩道で、6歳の女の子と一緒に散歩をしていた犬が、信号無視をした車にひかれ命を落としました。愛犬を失った家族は、毎日現場に立って逃げた車の行方を追っています。
信号の青を確認して左手を上げて…
7月28日の防犯カメラはその瞬間をとらえていました。
画面の上から、女の子が犬を連れて横断歩道を渡ってきます。しっかりと手を上げて渡っていますが次の瞬間…信号無視をした車が突っ込んできました。
間一髪。女の子にケガはありませんでしたが、連れていた犬、ポメラニアンの「朝陽(あさひ)」くんは、およそ1時間後に息を引き取りました。車はそのまま走り去り、今も見つかっていません。現場は片側一車線の県道。横断歩道は押しボタン式です。女の子は青になったのを確認して渡っていましたが、悲劇は起きてしまいました。
(女の子の母親)
「ここ(押しボタン)を押して、青になったのを確認してから、真ん中に行って、左手を上げて、左右を見て渡りました」愛犬の命を奪い、娘を恐怖に陥れた車が許せない…母親は毎日、事故が起きた時間に合わせて現場に立ち、「ひき逃げ信号無視の車を探しています」とメッセージを掲げています。
(女の子の母親)
「何かできないかなと思って。看板を持って立つことは私にもできるので、その時間帯を狙って現場に立って、皆さんに知ってもらおうと思いました」
事故を起こした車は道交法違反の疑い
母親は夫と1歳から11歳までの4人の娘たちと暮らしています。事故は朝陽くんが家族になって、間もなく4年という時におきました。
ケージは今もリビングに置いたまま。その中には、娘たちからの手紙が…。
(長女)
「朝陽くんに届いてくれるとうれしいな」
(次女)
「朝陽くんに伝わってくれるかなと思った」
(母親)
「時間がたったことで、娘たちも朝陽がいないことを認識しだして、気がついたらケージの中に手紙が入っていた」
母親は8月20日も事故現場に。SNSなどで事情を知った人が置いた供え花も。
事故からすでに3週間。今も母親が立ち続けるのは、逃げた車のドライバーを見つけ出したいというだけではありません。
(母親)
「朝陽が死んで、また(事故が)起きたら何だったということになる。何としても止めたい。立っているだけで意識が変わる。『気を付けようかな』という気持ちだけでいい。抑止力になりたい」警察は、事故を起こしたにも関わらず、届け出なかった道路交通法違反の疑いで運転手の行方を追っています。
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