自転車の「ながらスマホ」の罰則が、11月、強化されます。
熊本市内で先週、午前7時半からの約3時間撮影した映像には、10人ほどが自転車に乗りながらスマホを操作する様子などが確認されました。
街の人
「スマホ見てから来られるから、ぶつかりそうになる。向こうは全部こうしているから。」「年寄りには怖いです」「ながらスマホ」をどう思いますか?)「(スマホを見たくなる)気持ちは分かるんですけれど」
熊本県警本部交通企画課次席
「全国的に、自転車運転中の携帯電話使用等に起因する交通事故の件数が、増加傾向にあるのが現状です」
全国で起きた自転車の交通事故のうち、携帯電話などの使用が原因で起きた事故の件数の推移です。
10年前は66件でしたが、去年は139件。2倍以上に増えています。
こうした状況を受け、11月、道路交通法の改正により罰則が強化されることになりました。
これまでは、自転車運転中に「ながらスマホ」をした場合の罰則は「5万円以下の罰金」でしたが「6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金」に変更。
さらに、自転車運転中の「ながらスマホ」により交通事故を起こした場合には「1年以下の懲役、または30万円以下の罰金」に罰則が強化されました。
また、若者を中心に利用が広がる自転車用のスマホホルダーを取り付けていたとしても、注意が必要です。
熊本県警本部交通企画課次席
「自転車でのスマホの利用もそうなんですけれど、例えばスマホホルダーを取り付けている場合でも、画面を注視する行為は禁止されることになります」
自動車と同じでスマホホルダーを設置していたとしても、運転中にスマートフォンの画面を注視したり、操作したりすると違反となります。
熊本県警本部交通企画課次席
「自転車のながらスマホは違反になるからというのではなく、自分だけではなく周囲の人の大切な命を奪いかねない、非常に危険な行為でありますので、絶対にしないでいただきたいと思います。ルールを守って安全な自転車の利用をお願いします」
また、今回の改正で自転車の飲酒運転の罰則も強化されます。
自転車の場合、アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態の「酒酔い運転」が罰則の対象でしたが、11月からは、呼気に基準値以上のアルコールが含まれる状態で運転する「酒気帯び運転」にも罰則が設けられるほか、自転車で飲酒運転をするおそれがある人に、お酒や自転車を提供した人にも罰則が科されます。