バイク事故

紫の軽トラがインパクトがありすぎる#衝撃#交通事故#事故

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少しの休憩を惜しんだ代償はあまりに大きかった-。兵庫県尼崎市内で7月、40代の男が大型トラックを運転中、乗用車など4台が絡む玉突き事故を起こし、男子大学生1人を死亡させ、男女5人に重軽傷を負わせた。原因は「居眠り運転」。神戸地裁尼崎支部は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で禁錮3年を言い渡した。公判から見えてきたのは、賃金のためにうその休憩を会社に報告してまでも運転を続けていたという実態だった。(村上貴浩)

 7月30日午前7時ごろ、男は福岡市内で荷物を積んだ後、昼ごろに出発して尼崎市へ向かった。

 高速道に乗っては降りてを繰り返し、極力一般道を走る。同日夜、中国自動車道で眠気を感じ、西宮市の「西宮名塩サービスエリア」で休憩しようと考えた。しかし、電光掲示板に「(駐車場)満車」の文字が見える。

 「到着まであと少しだったので、着いてから休もうと思った」

 31日午前0時50分ごろ、激しい眠気に襲われ、一時的に気を失うも、休まない。その十数分後、尼崎市の一般道を走りながら、再び気を失った。

 勤務開始から18時間がたっていた。約750キロメートルを走りながら20分を超える休憩は1度も取っていなかった。

 県道交差点。大型トラックは信号待ちをしていた3台の車列に突っ込む。

 前方、大学生ら男女4人が乗っていた軽乗用車が大破。後部座席にいた男子大学生が亡くなった。運転していた男子大学生は日々の介助が必要になる障害を負い、残る2人も重傷だった。さらに前の乗用車に乗っていた女性会社員も、顔やあばらの骨を折った。

     ◆   ◆

 男の妻が公判で言った。

 「これから3年間、子どもたちの入学が重なるので、2人で働いて頑張ろうと話していた」

 男は福岡県で妻と2~14歳の子ども3人との5人暮らし。妻も家計をやりくりするために4月から働きつつ、休みなくトラックを走らせる夫を「きつそうだ」と感じていた。

 「真面目に働き、暮らしていた」。男の知人や同僚らはそう信頼し、238人分の嘆願書を出して寛大な判決を求めた。

 しかし、男は労働実態をごまかしていた。勤務した佐賀県の運送会社では、高速道路代を運転手が負担する。男は積極的に一般道を使うことで高速代を浮かし、休憩を減らして一般道を飛ばした。会社に注意されないよう、走行記録が自動的に記録される用紙を時々抜き取って、休憩を取ったように偽装していた。

 手取りの給与は月額約55万円。うち約10万円は、高速代を浮かして得ていた。

 会社側も記録用紙を十分に確認していなかった。高速代を支払う自動料金収受システム(ETC)カードは会社名義で、使用料が少ないと気付けたにも関わらず、過労状態を容認していた疑いが持たれている。

     ◆   ◆

 「(息子が)死にたくなかったと叫んでいることが分かる。重く受け止めてほしい」

 亡くなった男子大学生の母親が、検察官を通して男に伝えた。重い障害が残った男子大学生の母親は「未来を奪われた」と男に非難の言葉をぶつけた。

 検察側は「目先の利益を得ることばかりに目を向け、事故のリスクから目をそらした」「休憩すれば容易に避けることができる事故を起こした過失は極めて重大」と指摘した。

 「今後、償うことを1日も忘れず、反省することを誓います」。判決を聞いた男は震える声で言い、頭を下げた。

 運送会社と社内の運行管理者は、過労運転を容認した疑いで書類送検された。役員の男性が取材に応じ、言葉を選びながら語った。

 「事故後、社内で意見交換会と安全講習を実施し、できることからしている。被害者の方には、申し訳ない気持ちしかない」

 油断が大事故を招き、若い命を奪ってしまった。

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