横浜市で自転車に乗っていた小学5年生の女の子が乗用車にはねられ死亡しました。女の子は、当初、歩道を走っていましたが、何らかの原因で転倒、車道側に飛び出し事故が起きました。事故を防ぐためには。
■小5女児 自転車で転倒し車道に…ガードレールの“切れ目”
喜入友浩キャスター
「午後3時半すぎの現場です。事故が起きたのとほぼ同じ時間帯、現場の片側一車線の道路はこの時間帯も交通量が多いです。歩道は幅が狭く、歩道と車道の間には段差があり、さらに歩道と車道が近いです。かなり近くを車が通ります」
2月15日午後3時半すぎ、横浜市戸塚区の県道。
小学5年生の女の子が自転車で歩道を走行中、何からの原因で転倒。
車道に飛び出し、後ろから来た乗用車にはねられました。
女の子は頭を強く撃ち、死亡しました。ヘルメットは被っていませんでした。
現場では、冥福を祈る人たちの姿が後を絶ちませんでした。
事故現場に訪れた女性
「同じくらいの子どもがいるので本当に辛い」
事故直後、女の子の救助に向かった男性に話を聞けました。
女の子の救助に向かった男性
「自転車が道路の真ん中ぐらいにあったのでそれをまずどけて」
「脈を取ったんですけど、右と左とどちらも確認出来なかった」
「意識が戻らない状態で救急車が来て、そこで心肺蘇生を継続して搬送された」
現場の歩道はクルマの出入り口などで、ガードレールが途切れ途切れになっていました。この途切れた場所から女の子は車道に飛び出したのです。
女の子が転倒した原因はわかっていませんが、近所の人は…
近所の人
「(道が)ちょっと段差になっている。あそこでバランス崩して(車道の方に)出ちゃったのかなとも考えられる」
2022年の1年間に警視庁管内で起きた小学生の交通人身事故。5年生が1番多くなっています。
自転車は「車両」扱いのため、原則として車道を通ることが求められますが、13歳未満と70歳以上は歩道を通っても問題はありません。
交通事故を鑑定している専門家は…
交通事故鑑定ラプター 中島博史 所長
「車道側の路肩部分が狭いので、そこを自転車で走ろうと思った時の方が危険を感じるかもしれない」
「現場付近も秒速6~7mの風があって、瞬間的には秒速10mを越えるような風があったと言われています」
「バランスをくずしたところに更に風にあおられ、復元しきれなかった可能性もあると思います」
死亡事故を減らす効果的な対策はあるのでしょうか。
■ヘルメット着用の努力義務へ 致死率4割減
喜入キャスター
「事故現場から100メートルほど離れた場所で、警察の方が自転車に乗っている方に声をかけています」
2023年4月から自転車に乗る人の全てにヘルメットの着用が努力義務として課されます。
現場では警察官がヘルメット着用を呼びかけていました。
ーー普段はヘルメットは?
子を持つ親
「全然していない」
ーーヘルメットは買っている?
子を持つ親
「買ってない」
「(子どもに)乗るときにはヘルメット着用じゃないと乗らないようにと」
「ここは危ないから乗らないように、押していくように注意した」
子を持つ親
「ヘルメットをかぶってとは言っているが、なかなか強くは言えない」
「大人がかぶっていないので、大人と一緒に出かけちゃうときは(子どもが)なんで俺だけみたいな感じで、行っちゃうときはある」
警察庁はヘルメットを被れば、致死率が約4割減ったというデータを公表しています。
交通事故鑑定ラプター 中島博史 所長
「死亡事故の半数以上がヘルメット非着用だったと」
「4月からということではなく、今すぐにでもヘルメットを購入して、自転車の走行の際には装着するようにして欲しい」
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