東海3県などを含むNEXCO中日本名古屋支社の管轄エリアでは、2022年に比べて逆走の発生件数が約2倍に増えています。逆走の映像などを基に、逆走事故防止にできることを取材しました。
2023年9月、伊勢湾岸自動車道の上り線。
映像の画面左側から、高速道路に進入してくる1台の赤い車が逆走しています。
ゼブラゾーンに進入し、一度停車するとその直後に大型トラックが赤い車の横を通り過ぎていきます。
赤い車はそのまま逆走していきました。
7割が高齢者による逆走
警察によりますと、車は約8キロ逆走してトラックと衝突。
運転していた77歳の男性は、病院に運ばれましたが意識不明の重体になりました。
車はインターの出口から料金所のETCバーのないレーンを通過して本線に進入したということです。
上坂嵩メ~テレアナウンサー:
「一宮市の道路管制センターでは100台以上のモニターが設置されていて、東海地方の高速道路の状況をリアルタイムでチェックしています」
高速道路に設置された約1800台のカメラから届く映像を24時間態勢でチェックしています。
NEXCO中日本高速道路ドライブアドバイザー林修平さん:
「今年(2023年)に入って10月までに、16件の逆走が発生しています。これは2022年、1年間の件数に比べて約2倍に増えている状況です」
なかでも65歳以上の高齢者が全体の7割を占めているといいます。
PAの入口を逆走して本線に進入
後を絶たない高速道路での逆走。
こちらは岐阜県の東海北陸自動車道のパーキングエリア。
1台の車が入り口を逆走して本線に出てしまいます。
多くの車とすれ違う状況が続き、少なくとも10キロほど逆走したとみられます。
周りの車よりゆっくり走っているようにも見えます。
「走り続けてくるというのが逆走の特徴」
林修平さん:
「逆走すると『何かおかしいな』と思って停車する人もいるが、そうではなく走り続けてくるというのが逆走の特徴です」
逆走に注意が必要なのはどういった場所なのでしょうか?
林修平さん:
「一般道から(高速道路の)出口に逆走して入ってしまう事例もある」
映像で確認すると、大型トラックが料金所の出口を通り抜け、しばらく停車しましたが、そのまま本線へ入ってしまいます。
しばらく路肩を逆走したのち、高速を降りようとしますが、その際も大型車両とスレスレの状態で危険な逆走です。
「止まるのが一番安全」
高速道路を使うドライバーに話を聞くと。
トラックドライバー:
「気を付けて運転しているが、(逆走車が来たら)防ぎようがないですよね」
NEXCO中日本は路面標示などで対策を強化するほか、公式Xでも注意を呼びかけています。
上坂アナウンサー:
「自分が『逆走かも』と感じたときはどういった対応が望ましい?」
林修平さん:
「安全な場所で止まっていただく。路肩や少し広い場所があるので、そういったところで止まるのが一番安全」
(11月2日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)