群馬県伊勢崎市で親子3人が死亡した交通事故で、危険運転致死傷の罪に問われたトラック運転手が、過去に勤務していた運送会社を飲酒トラブルで退職していたことが分かりました。
■トラック運転手 前の会社でも飲酒トラブル
今年5月、伊勢崎市でトラックが猛スピードで中央分離帯を超えて反対車線に突っ込んだ事故。この瞬間はトラックの後ろを走る車のドライブレコーダーも捉えていました。
この時、飲酒運転をしていたとみられるトラック運転手の鈴木吾郎被告(70)は、過去に勤務していた運送会社でも飲酒トラブルで退職していたことが分かりました。それから1カ月後には事故を起こした際、勤めていた運送会社で働き始めた鈴木被告。
会社の関係者によりますと、事故を起こした日、義務付けられている乗車前の呼気検査ではアルコールは検出されなかったそうです。
しかし、事故直後の警察による検査では基準値以上のアルコールが検出されているため、会社での呼気検査を済ませた後、飲酒をしていた可能性が高いとみられています。
トラックの中からは220ミリリットルの焼酎の空き瓶2本が見つかっています。
この事故で、塚越湊斗くん(2)と父親の寛人さん(26)、祖父の正宏さん(53)が理不尽に命を奪われました。ゴールデンウィーク最終日に、埼玉県のレジャー施設から前橋市の自宅に帰宅する途中でした。
遺族
「(Q.アルコール検査で引っ掛かりながらトラック運転手を続けたことについて)怒りしかないです。よくそれを職業にしていたなと。誰も気付かずにいたのかな。許せないです」
「少しでも罪悪感というのがなかったのかなと思いました」
遺族は厳罰を求めて、街頭やオンラインで集めた8万3000筆以上の署名を8日、前橋地検に提出しました。
鈴木被告の起訴内容について前橋地裁は先月、より罪の重い危険運転致死傷罪への訴因変更を認めていて、今後は裁判員裁判で審理されることになります。
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