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79人が死亡したスペインの国鉄の脱線事故で、脱線の直前、運転士が運行に関して電話で話をしていたうえ、その通話中にブレーキをかけたことが分かり、捜査当局は事故との関連を調べています。
この事故は今月24日、スペイン北西部のサンティアゴ・デ・コンポステーラの近郊で国鉄の高速鉄道が脱線し、乗客79人が死亡したものです。
現地の捜査当局は、52歳の運転士の男を過失致死の疑いで逮捕して事故原因を調べています。
スペインの新聞エル・パイスが30日、複数の当局者の話として伝えたところによりますと、運転や交信の記録などを分析した結果、運転士は事故の2分前に、スペイン国鉄からの電話をとり、運行に関する指示を受けていました。
そしてその通話中、運転士は脱線現場の250メートル手前で時速184キロで走行中にブレーキを作動させ、脱線の4秒前には非常用ブレーキもかけようとしたものの、間に合わず脱線したということです。
捜査当局は、運転士が電話していたことや通話の最中にブレーキをかけたことと、事故との関連を調べています。