概要欄
自転車利用者の交通安全意識を高めようと、大子町池田の町立大子中学校(長山芳子校長、生徒187人)で20日、交通安全教室が開かれた。事故の恐怖を直視することで、危険につながる行為を自主的に行わせない教育技法「スケアード・ストレイト」を用いて実施。生徒たちはスタントマンによる交通事故の迫真の再現を目の当たりにして、交通安全ルール順守の大切さを再認識した。
安全教室は大子地区安全運転管理者協議会(石井隆之会長)が主催。大子警察署と町の交通安全関係団体が協力し、同校の全校生徒が参加した。
テレビドラマや映画などで活躍する「シャドウ・スタントプロダクション」(東京)の6人が、自転車と車、自転車同士、歩行者と車など、車の陰や見通しの悪い通りでの衝突事故を迫真の演技で再現すると、生徒たちから驚きの声が上がった。悪い事例に続き、正しい模範例を示して対比させることで、自転車の正しい乗り方や注意点、道路の渡り方などを伝えた。
同校3年の菊池日菜子さんは「事故の再現を見て、どれくらい怖いのか実感した」、同1年の和田虹星(こうせい)君(1年)は「前方に注意し、止まるところは止まるとしっかり心掛けたい」と話した。生徒を代表し、緑川夢音(ゆめと)君(3年)は「ルールやマナーを守り、自転車の安全運転を徹底し、交通事故ゼロを目指すことを誓う」と宣言した。