トラック事故

【続報】事故現場は「危険区間」指定も10年間「対策検討中のまま」…バスとトラック衝突死亡事故 八雲町

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概要欄

須藤真之介記者)
「事故が起きたほぼ同じ時間帯に同じ函館行きのバスが走ってきました。バスが通ると少し道幅が狭いように感じます」。
2日前の同じ時間。5人が死亡、12人が重軽傷を負う衝突事故が起きた八雲町の国道5号。

廣瀬美羽記者)
「トラックを運転していた梶谷さんの自宅から、捜査員がでてきました」。

片側1車線の道路を走っていた札幌発・函館行きの高速バスと、対向車線にはみ出したトラックが衝突しました。現場の道路には、トラックのブレーキの痕がなかったことがわかりました。トラックはスピードを落とさないままバスにぶつかった可能性があります。20日、交通量が多い事故現場の国道5号を走ってみると…

須藤真之介記者)
「今、前に大型車が走っているのですが、かなり道幅が狭いように感じます。そしてこちら事故現場付近にはガードロープなどはありません」。

今回事故があった八雲町内の国道5号の区間は、国が交通事故の撲滅に向け対策が必要な「事故危険区間」に指定していたことが新たにわかりました。2004年には今回の事故現場から1.5kmほど離れた場所で、4人が死亡する正面衝突事故が起きています。片側1車線の対面通行が続く国道5号。その数百m離れた場所を並行するように走っているのが道央自動車道です。

須藤真之介記者)
「高速道路の中央にはガードロープがあります。こちらは対向車線にはみ出さないように対策が施されています」。

八雲町内の国道5号線が「事故危険区間」に指定されたのは2013年ですが、10年経った現在も「対策検討中」のままとなっていました。

坂詰怜記者)
「若崎さんの通夜が営まれる斎場には、知人や同僚らが入っていきます」。

今回の事故で犠牲となった函館市の市職員・若崎友哉さん。職場の函館市役所に棺を載せた車が立ち寄りました。後輩の面倒見もよく、誰からも慕われたという若崎さんに同僚たちが別れを告げました。

片側1車線の身近な道路で20日も、衝突事故が起きました。午前8時半すぎ、美唄市光珠内北の国道12号で、美唄養護学校のスクールバスと乗用車が正面衝突し、中学生と高校生を含む4人がけがをしました。乗用車が対向車線にはみ出したとみられています。
交通量の多い片側1車線の道路にどんな危険が潜んでいるのか、釧路市のバス会社に聞いてみると、

阿寒バス運転手)
「どこも危険がいっぱいなので、どこでも神経をとがらせています」。

対向車はどのように見えるのか、高速バスと同じ車幅の路線バスに、記者が乗り込んでみました。

櫻井靖大記者)
「いまトラックとすれ違いますが、圧迫感はありますね」。

釧路市中心部から阿寒湖温泉に向かう国道240号。市街地を抜けると今回の八雲町の事故現場と同じ片側1車線の道路が続きます。

櫻井靖大記者)
「トラックとすれ違っていきます。その先にもトラックがいます。けっこうトラックが多い道路です」。

大型車の通行や鹿の飛び出しも多いことから、このバス会社では特にカーブやすれ違いの時にはスピードを落とすよう運転手に指導しているといいます。

阿寒バス運転手)
「ハンドルがちょっとおかしいなとか、ふらついているなとか、そういうのがわかりますので、ちょっとおかしいなと思ったら気をつけます」。

片側一車線の道路で起きる悲惨な事故を防ぐためのさらなる対策が求められています。

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