北海道の知床半島沖で観光船が行方不明になった事故を受け、中部運輸局は4月26日、この地方の観光船について、緊急点検を行いました。北海道の知床半島沖で遭難した観光船の事故ではこれまでに11人が亡くなっていて、いまだ15人の行方が分かっていません。
26日午後、中部運輸局の職員4人が南知多町にある名鉄海上観光船を訪れ、会社が保有する2隻について、緊急点検を行いました。この2隻は、知床半島沖で遭難した観光船と同規模で、普段は日間賀島や篠島への旅客用に使用されています。
点検では、中部運輸局の職員が実際に船体に乗り込み、緊急時の脱出経路や、消火器が適切に設置されているかなどを確認したほか、運航を中止するための判断方法や協議体制についても会社側から説明を受けました。
(中部運輸局・服部直人 次席運航労務管理官)
「ひとごとではなく各旅客船を持つ事業所にはより安全に気を付けてもらいたい。大型連休前でもありますから、自分たちでしっかり考えて取り組んでほしい」
あす27日は西尾市が所有する船舶2隻について点検するということです。
さて北海道・知床半島沖で観光船が遭難した事故では、乗客乗員あわせて26人のうち、これまで11人の死亡が確認されています。この事故を巡っては、観光船を運航する「知床遊覧船」の社長が、荒れた海への 出港判断について、「私はいけると思った」と話していることが分かったということです。
ここからは、水難事故について詳しい、一般社団法人・水難学会の斎藤秀俊会長に話しを伺っていきます。
Qなぜこの事故が起きてしまったのか?可能性として今、考えられることは?(天候なども含め、運営側の判断に問題はなかった?)
A現時点では分からない。ただ、低い海水温が問題で、海水温が高ければ全員が救助された可能性がある。
Q天候が悪いなど、乗客側としても船に「乗る」か「乗らないか」の「判断基準」は持った方がよいですか?また、レジャーシーズンに突入しますが、水難事故に遭わないために私たちはどんな準備をしておくべき?また心がけておくことは?
Aとにもかくにも、ライフジャケットは必ず着用すること。もし泳ぐ人がいたら、5月の連休中は日本のほとんどの川や海はまだ冷たい。暑い日があっても泳ぐには冷たいので水には入らないことをすすめる。
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