知床沖の観光船沈没事故では事故の直前・3日前に船体の検査が行われ合格していたことが明らかになっています。
本文 ただ、この検査、非常に簡易的な方法で行われていた可能性があることがわかりました。
事故からおよそ1カ月半、いまも献花に訪れる人が絶えません。
これまで斜里町の体育施設に設置されていた献花台は町役場へと移されました。
■献花台に訪れた人:「なんとか見つかってほしいですね一刻も早くそれだけです」
斜里町はこれまで不明者の捜索にかかった費用や今後の安全対策に充てる基金を創設する方針です。
22日から開かれる町議会に条例案を提案する見通しです。
原因究明が焦点となる中事故の直前、3日前に行われた検査で新たなことがわかりました。
国の検査を代行した機関が公表している資料には、
検査の実施方法が詳しく書かれています。
5年に1度の定期検査では船体の内外をくまなく調べるよう求めています。
一方、事故3日前に行われたのは年に1回実施される「中間検査」と呼ばれるものでした。
この中間検査では定期検査に比べてほとんどの項目で確認の必要がないことがわかります。
■海上災害防止センター伊藤裕康理事長:「KAZUIの場合中間検査においては船体の中を詳しく見ていない可能性があります」
これまでの取材で「KAZUI」の船底は仕切り板で4つの部屋に区切られそれぞれの板に穴があったことがわかっています。
去年4月に実施された国の定期検査でエンジンが置かれた機関室の前後にある仕切り板の2つの穴を塞ぐよう検査を代行した機関から指摘を受けていました。
現状の消防設備に対して1つの空間が広すぎたからです。
その後、仕切り板の2つの穴が塞がれたことはわかっていますが浸水した場合水の流入を防げるほどの強度だったか確認はできていません。
■海上災害防止センター伊藤裕康理事長:「定期検査においては船の内外、人の目で見ることがあるが中間検査においては船体については外から軽く見る程度/水密の区画までしっかり調べるか実施されていたかどうかはわかりません」
中間検査を合格したにも関わらずその3日後に事故を引き起こした「KAZUI」。原因究明と同時に国の検査方法の検証も求められます。
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