北海道知床半島沖で26人を乗せた観光船が沈没した事故で、UHBは、知床遊覧船の桂田精一社長が記者会見前日に知人とやりとりをした通話記録を入手しました。
桂田社長は「逮捕はないですね」と話していました。
桂田 精一 社長:「船が見つかりかけていて、揚がって事故の原因究明ができれば、また変わってくるような形だと思うんですけど」
桂田 精一 社長:「(事故による)風評被害ですね。あの辺で座礁しないのと、帰りは遠くを回っているので、基本的には行きにクマとか断崖絶壁とか見るんですけれど」
桂田 精一 社長:「帰りは速度を出すために、大きく深いところを回ってくるんですよ。水が漏れるような座礁はないんですよ、基本的に」
桂田 精一 社長:「こちらはクジラがいるので、クジラに当たったり、底から突き上げられると、穴が開いてしまうのも無きにしもあらずで」
桂田 精一 社長:「色々マスコミで流れているのは、大方嘘で、ねつ造されてるんですよ。あす、僕も弁護士から止められてたけれど、会見をしますけれども、事実関係や事故の原因がはっきりとわかってないから、あまり言ってもしょうがないので、謝るだけになっちゃうと思う」
これは記者会見の前日の4月26日に録音された、桂田社長と知人との通話記録です。
桂田社長は、カズワンがクジラと衝突した可能性が高いとし、マスコミの情報はねつ造と指摘しています。
この通話を記録した男性は、UHBの電話インタビューに怒りをあらわにしています。
知人の男性:「この人は、反省の色が全くないんだなと思いましたし、本当に事の重大さを理解していない。僕はそれにすごく腹が立ちました」
この男性は残された家族のサポートがしたいと思い桂田社長に電話をしましたが、通話の途中から、桂田社長の言葉に怒りを覚えたといいます。
桂田 精一 社長:「保険のほうも、保険入っています。今24人ですから、あ、26人ですから、1人最高1億円とか出してもまだ余るような形なので、そちらのほうは問題ないかと思いますけど。ただ、今後会社が続けていられるかは事故の原因によると思いますね。船のほうはね。でも宿のほうは関係ないですから」
知人の男性:「被害に遭われた方の今後のケアというか、保険任せにするような感じだったので。自身でしっかり説明して、被害者の方が納得するまで対応していくことも言わないし、そういう姿勢も見られない。自分の非を一切認めないので」
知人の男性:「被害者の方も、この音声を聞いたことによってさらに悲しむとは思った。それできのう、おとといまでの桂田さんのこの対応ですよね。声明を一切出さない。しゃべったのは記者会見1回きり。一度目の献花に関しては、花束も持たずにただ頭を下げるだけ。そういった一連の流れで、僕はすごく怒りを覚えたというか。人としてありえないなと思って。この事実をみなさんに伝えなきゃいけないなと」
事故をめぐっては、運航会社の知床遊覧船に海上保安庁の家宅捜索が5月2日から3日にかけて入り、強制捜査となりました。
事故は予測できたのか、回避できたのかが焦点となっています。
知人との通話で桂田社長は…
知人の男性:「逮捕とかないですかね?、大丈夫ですかね」
桂田 精一 社長「逮捕はないですね、基本的には。弁護士さんにそのへんは、みんな相談してますので、逮捕はしづらいねとの話ですね」
知人の男性:「『逮捕されるんですか? 』と聞いたら自信満々に「されないです。弁護士もいるので大丈夫です」という話をしていて、この人は罪を償う気はないんだなと思った」
(KAZU1の「ワン」は正式にはローマ数字)