岡山県では2022年に入り、人口10万人あたりの交通事故による死者数が全国ワーストと深刻な状況となっています。交通死亡事故の傾向から、注意すべきポイントについて考えます。
命を落とす悲惨な交通事故が後を絶たない岡山県。県内では、2022年に入り、6月14日までに35人が死亡し、2021年の同じ時期と比べて11人増えていて、人口10万人あたりの死者数は全国ワーストです。
死亡事故の約7割は、国道や県道といった幹線道路で発生。県警は、幹線道路を中心に白バイを配置して取り締まりを強化しています。
(岸下恵介アナウンサー)
「倉敷市の県道交差点に来ています。非常に見通しは良いんですが、2月に高齢の女性が交通事故で死亡した場所なんです」
自転車と車が衝突したこの事故。2022年の事故の傾向が表れているといいます。
(特徴1)「車両同士の事故が急増」
自転車やバイクと乗用車、といったように車両同士の衝突事故で死亡した人は14人。ここ5年で最も多くなっています。
(岡山県警交通企画課 河本貴文交通事故分析官)
「右折レーンで信号待ちしていた車両が、青信号に従って右折。横断歩道も青信号で、自転車の高齢女性が 渡っている途中に車両と衝突。青信号で右折、その先の安全確認ができていない。安全確認がおろそかになって、危険が発見できないとブレーキ・ハンドル操作も遅くなる。きちんと安全確認をすることが大切」
(特徴2)「自転車とバイクの事故増」
自転車やバイク、オートバイに乗っていて死亡した人は、いずれも2021年の同じ時期より増加しています。
(岡山県警交通企画課 河本貴文交通事故分析官)
「自転車・オートバイは車より小さいので、発見されにくい特性がある。車から見えていないのではないかという思いを持って、十分気を付けてほしい。自分の命は自分で守るという思いを 持ってほしい」
交通事故で大切な命を失わないために。事故の傾向を知り、1人1人が当たり前の意識を持つことが大切です。